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2018.07.06

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メルマガ「リチャード・リンクレイター監督特集」巻頭エッセイ

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(この記事は毎週配信しているメルマガで全文読めます)

こんにちは、入江悠です。
ネパールに来ています。
皆様いかがお過ごしでしょうか?

レギュラーの仕事が無い浮き草のようなフリーランス。
仕事に穴が空いたらクヨクヨしちゃう前に即、旅。
と決めているのですが、また穴が空いたので、旅行に来ました。
去年の夏は両親と一緒にキューバへ行ったのですが、今年はネパール。

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気づけば親も70歳手前、もうそんなに一緒に海外旅行に行ける機会もないだろうなと、去年からはじめた親を連れての海外旅行ですが、今年も仕事に穴が空いたので行けることになりました。
思えば、大学時代は卒業旅行はおろか、友人らとの旅行の記憶は皆無。
20代の頃は手持ちのお金をすべて自主映画につぎ込んでいたので、やっぱり旅行は無し。
やっと最近になって親と旅行に行くなんて贅沢もできるようになりました。

というわけで、今はネパールにいますが、世界もう7月に入ってしまい、今週のメルマガは月のあたまの特集号。 今回はこんな特集でお送りします。題して、

<ドキュメンタリー公開記念! リチャード・リンクレイター監督特集>

みんな大好き、リチャード・リンクレイター監督。
なんとその制作の裏側を追ったドキュメンタリーが公開になります。
タイトルはまんま、『リチャード・リンクレイター 職業:映画監督』
1988年のデビューから今年で30周年を迎える彼の軌跡を描いています。

(7月18日の上映後アフタートークに登壇させていただきます)。

このドキュメンタリー映画、実は今年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭で先行上映されており、私は一足先に観ることができました。
同じ映画監督目線で見ると、リンクレイター映画の魅力の秘密が「なるほど!」と分かる。
また、一ファンとして見ても、彼の優しい作品がどうやって生まれたかわかってほっこりする。
さらに私のように、インディペンデント映画から出発して、メジャー映画でも作品を作り、さてこれからどうすんべ、と迷っている者にとっても、まるで福音のような作品。
あと、リンクレイター監督の30年の軌跡を描いたドキュメンタリーだけあって、初期の頃からリンクレイター監督が少しずつ太っていくのも分かって、同じ男としてホッとする。

まだ東京のシネマカリテだけの特集上映しか決まっていませんが、評判が良ければ、少しずつ全国でも上映されていくのでは、と思っています。
観終わった後、なんだかフワッとして気持ちが楽になる。
それこそ、まるでリンクレイター映画を観ているかのようなハッピーなドキュメンタリーなので、ぜひ多くの方に観ていただきたいなと思っています。
(私は、ゆうばりのシアターで観て、よくわからない幸せな涙がホロリとこぼれ落ちました)。

と、その前に。
リチャード・リンクレイター監督ってどんな映画を作ってきた人なの!? ということをおさらい。

テキサス州ヒューストン出身で学生時代は野球に精を出していたが、怪我で断念。
その後、映画の世界に入ります。
仙台出身で野球に精を出して、俳優になったMCトムこと水澤紳吾と似ています。
インディペンデント映画で評価され、メジャー映画も撮るようになる。
大方の監督は大メジェー映画を撮るとインディペンデントには戻らない(戻れない)ことが多い中、リンクレイター監督は珍しく両方を行き来しています。
それがどんな苦労と戦いの末に成し遂げられたかも、ドキュメンタリーでは描かれています。
代表的な作品はこんな感じ。

1993年 『バッド・チューニング』
1995年 『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離』
2001年 『ウェイキング・ライフ』
2003年 『スクール・オブ・ロック』
2004年 『ビフォア・サンセット』
2005年 『がんばれ!ベアーズ ニュー・シーズン』
2006年 『スキャナー・ダークリー』
2011年 『バーニー/みんなが愛した殺人者』
2013年 『ビフォア・ミッドナイト』
2014年 『6才のボクが、大人になるまで』
2016年 『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』
2017年 『30年後の同窓会』
(年はアメリカ公開時のものです)

上記は主な作品なので、実際にはもっと多くの映画を撮っています。
また記憶に新しいところでは、ドキュメンタリー『ヒッチコック/トリュフォー』にも出演していましたね。
さて、今週は執筆陣がこのリンクレイター監督のフィルモグラフィの中から、「これがオススメ!」という作品を選んで論評します。
いったいどんな新たな監督像、作品評が生まれてくるでしょうか。


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